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コーラ図書室


コーラ図書室

ここは、我々が今までに確認したコーラに関する書籍を紹介するページです。清涼飲料の中でもとりわけ存在感のあるコーラは、これまで多くの本で取り上げれらきました。歴史やマーケティング研究の対象から小説や詩の題材まで、その使われ方は様々です。

ここではコーラ本を「ノンフィクション(和書)」「ノンフィクション(洋書)」「小説・詩」「実用書」「ピクトリアル」の5種類に分類しています。これらの本が皆さまのコーラに対する興味を少しでも満たしてくれれば嬉しいです。

■1: ノンフィクション(和書)

N001 「コカ・コーラの秘密 実戦用マーケティング教科書
Cover Photo 田口憲一 著, 光文社 (1964)
ISBN -----------
客観度 ★★★★★ ドラマ度 ★ 精神疲労度 ★★
コカ・コーラ全面解禁の3年後に出版された我が国初のコカ・コーラ研究本。内外の豊富なデータやエピソードを元にコカ・コーラのマーケティングが細かに解析されており、筆者の気合は副題が「実践」ではなく「実戦」であるところにも現れている。現在では60年代のコーラ情勢を伝える数少ない資料としても注目される。ちなみに定価は270円。
N002 「コカ・コーラ その資本・戦略・体制
Cover Photo ダイヤモンド社 編 (1968)
ISBN -----------
客観度 ★★★★  ドラマ度 ★ 精神疲労度 ★
68年に発行されたダイヤモンド社「世界企業物語シリーズ」の1つ。上記の「〜の秘密」が米コカ・コーラを中心に論じているのに対し、本書では日本でのボトラーの様子をメインに据えている。北海道コカ・コーラの説明にある「43年(今年)からは待望の黒字経営が実現する」が時代を感じさせる。定価300円。
N003「われらがコーク! コカ・コーラ大研究」
Cover Photo 講談社 編
ISBN -----------
客観度 ★  ドラマ度 ★★★ 精神疲労度 ★★★★★
若年層向けの講談社「われらがシリーズ」のコカ・コーラ版。コークやアメリカのイメージに憧れる若者をターゲットにしており、全編にわたってコカ・コーラの素晴らしさを謳っている。妙に口語的な文章や、若者を「ヤング」と称するなど今読むと死ぬほど時代遅れで笑える。コークに関してと言うより、当時の流行についての資料である。
N004 「コカ・コーラ帝国の興亡」
Cover Photo マーク・ペンダグラスト 著, 古賀林 幸 訳, 徳間書店 
ISBN4-19-355169-5 
客観度 ★★★★★ ドラマ度 ★★ 精神疲労度 ★
コーラの歴史について詳しく、かつ客観的に描いた良書。四季報の連載「コーラの歴史」はこの本をベースに書れているといっても過言ではない。現在は絶版とのことだが、大阪府立図書館をはじめたいがいの図書館には入っている様子。コーラを語る上で外せない一冊だ。原書は「For God, Country and Coca-Cola」(洋書参照)
N005 「血族たち」
Cover Photo エリザベス・キャンドラ−・グラハム, ラルフ・ロバ−ツ著, 太陽社, 1993/07 
ISBN 4884680421 
客観度 ★★ ドラマ度 ★★★ 精神疲労度 ★★★★★
コカ・コーラ カンパニーの創始者であるエイサ・キャンドラーの子孫自身が、自らの一族とコカ・コーラの歴史について述べている。 コカ・コーラ社創立初期において、コークの処方や社の利権を巡った泥くさ〜い争いがあったということはなかなかドラマチックな事実なのだが、何だか読んでいてとても心が疲れる。 身内が書いただけのことはあり、コカ・コーラとキャンドラー一族に対しては甘く、他社についてはやたらに辛辣な評価が目立つのは残念。 実は全部読んでいないので、見当外れな評価だったらすみません。 
N006 「コカ・コーラの英断と誤算」
Cover Photo トマス・オリヴァ−著, 仙名紀 訳, 早川書房, 1986/11 
ISBN 4152033207 
客観度 ★★★ ドラマ度 ★★★★★ 精神疲労度 ★
コカ・コーラ史上最大の失敗と言われるレシピ変更事件「カンザス計画」に的を絞ってドラマチックに描いた一冊。視点がコカ・コーラ側に偏ってはいるものの、データが多く、当時の臨場感か伝わってくる。小説感覚で一気に読んでしまえるエンターテイメント本である。 
N007 「コーラ戦争に勝った!」
Cover Photo R.エンリコ, J.コーンブルース 共著, 常盤新平 訳, 新潮文庫 
ISBN4-10-224401-8 
客観度 ★★★ ドラマ度 ★★★ 精神疲労度 ★★★
カンザス計画の結果、ペプシはついにコカ・コーラを超えた。この本は当時のペプシコ社長(現ペプシエンタープライズ会長)ロジャー・エンリコ氏が80年代のペプシコーラの経営戦略について綴った本である。上の本とセットで読むと両方の見方が分かって面白い。[詳細→コーラ四季報「今月の一冊」]
N008 「INCA KOLA」
Cover Photo
[調査中...] 

■2: ノンフィクション(洋書)

F001「For God, Country and Coca-Cola」
Cover Photo MARK PENDERGRAST 著 SIMON & SCHUSTER

ISBN 0-684-82679-8

コカ・コーラの歴史書としては間違いなく世界一の本。膨大なインタビューに裏打ちされた情報量は他の追随を許さない。日本語版「コカ・コーラ帝国の興亡」もあるが、英語が苦手でなければ是非こちらをお薦めする。巻末にはコカ・コーラが公表したと言うCokeの調合が詳細に掲載されている(極秘ではなかったのか?)。現在は第二版が発売されており、日本でも容易に入手できる。
F002 「I'D LIKE THE WORLD TO BUY A COKE
Cover Photo David Greising 著 WILLY

ISBN 0-471-34594-6

コカ・コーラを変えた第8代CEO、ROBERTO GOIZUETA氏の伝記。キューバ革命でアメリカに渡った頃からコカ・コーラの権力闘争、カンザス計画の失敗から現在に至るまで彼の足跡が余すことなく描かれている。裏面にあるエンリコ氏(ペプシ会長)の短評が泣かせる。興味深いエピソードも豊富なので押さえておきたいが、日本語訳は未発売。頑張って読もう!

■3: フィクション

F001 「高村光太郎詩集」より「道程、狂者の詩」
Cover Photo 高村光太郎著 伊藤信吉編 新潮文庫 昭和25年(1950) 
ISBN4-10-119601-X 
日本文学の中に初めて「コカコオラ」の文字が登場した記念すべき詩「狂者の詩」を収録。私は文学に疎いのでこの詩の描かれた背景などは分からないが、とにかく凄いパワーを感じる。「コカコオラ、THANK YOU VERY MUCH」。 ちなみに国語の教科書でおなじみ「ぼろぼろの陀鳥」も収録されている。
F002 「真夏の犬」より「ホット・コーラ」
Cover Photo 宮本輝著 文集文庫 1993年 
ISBN4-16-73489-8 
精神病院のある街の一角の喫茶店を舞台にした宮本輝の短編。彼独自の鋭く透明感のある描写に加え、「ホットコーラ」という非日常の存在が物語を引きしめている(と思う)。面白い、というか私好み。 

■4: 実用書

U001 「WHEN YOU ENTERTAIN WHAT TO DO, HAND HOW
Cover Photo Ida Bailey Allen著 The Coca-Cola?Company 1932
ISBN ------------?
1932年に発行された世界初のコーラ料理本。発売元はコカ・コーラで、販促品として作られたものと思われる。料理本といってもコカ・コーラを使った料理に関する記述は少なく、「食卓で料理とコークをどう合わせるか」の点に多くのページが割かれている。古き良きアメリカのテイストが伝わってくる一冊だ
U002 「Classic Cooking with Coca-Cola」
Cover Photo Elizabeth Candler Graham & Ralph Roberts著
ISBN 1-58029-021-3    ?
コカ・コーラの初代会長エイサー・キャンドラーの子孫が書いたコカ・コーラ料理本。上記の本と違ってコカ・コーラ社製品を使った料理を300以上も集めてしまっている。中には「海老のコカ・コーラ煮」のようなヤバげなものもあって、大変面白い。[詳細→コーラ四季報「今月の一冊」]
U003 「有機化学実験 原書6版
Cover Photo Fieser / Williamson 著 後藤俊夫訳 1991?
ISBN4-621-03348-4?
化学の学生実験の友。コーラシロップと紅茶からのカフェインの抽出法が記された貴重な本である。ただし抽出溶媒にジクロロメタンを使っているので、実際にやってみるにはそれなりの設備と許可が必要。

[詳細→コーラ四季報「今月の一冊」]

■5: ピクトリアル

P001 「COCA-COLA: THE FIRST HUNDRED YEARS Revised Edition」
Cover Photo Anne H. Hoy著 Time Inc.社 1986 
COCA-COLA社が100周年を記念して発行した純製記念本のリバイバル。A3サイズのハードカバーで、持ち歩くのは大変。前半は同社の歴史を当時のコマーシャル用の絵や写真をふんだんに使って解説しており、100周年記念の名に恥じない豪華なつくりになっている。また後半は世界の文化とコカ・コーラとの関わりが写真と共に紹介されているのだが、写真のレベルが非常に高い。コカ・コーラの底力を見せ付ける一冊である。 
P002 「PEPSI: 100 Years」
Cover Photo Bob Stoddard著 General Pubrishing Group社 1994

ISBN 1-5544-026-1

PEPSIの100周年記念本。こちらも変形A4版というちょっといやなサイズ。PEPSI Collector's Club会長ボブ氏が手がけたとあってノベルティグッズや古い広告がふんだんに使われてる。巻末にはペプシの創設者Bradhamが残したと言うペプシの調合が掲載されている。
P003 「IDENTIFYING COCA-COLA COLLECTIBLES」
Cover Photo Bill Bateman & Randy Schaeffer著 Apple Press社 1993 
ISBN1-85079-749-1 
初代ボトルから文房具まで、コカ・コーラのノベルティグッズを200以上集めた図鑑。中にはスペースシャトルで使用された宇宙用缶なる物まであり、筆者がどれほどの労力と費用をかけてこのコレクションを完成させたのか想像もつかない。アイテム一つ一つが丁寧に解説されているあたりに筆者の愛情を感じる一冊である。 
P003 「ザ・ジュース大図鑑」
Cover Photo 串間努・町田忍 共著 扶桑社 1997 
ISBN4-594-02179-4 
日本のジュース史についての(おそらく)日本初の書。日本国内のコーラの歴史やグッズに関して詳細に書かれている。特に日本における缶デザインの変遷は非常に興味深い。ジュース年表付き。