JOLT COLA（USA 1985-2004）

1985年に彗星の如く現れ、近代炭酸飲料史に大きな影響を与えたコーラ。

80年代、Coca-ColaとPEPSIの激しいシェア争いを前に、その他のコーラは模倣品を低価格で販売することで対抗していた。これに対してJOLTは「カフェイン2倍」「砂糖100％」を打ち出し、既存のコーラに対する明確な差別化を図った。

発売当時米国はカフェインに対する反発が強まり、Coca-ColaとPEPSIはカフェインフリーの製品を相次いで投入している。「カフェイン2倍」を掲げたJOLTは一部で批判に晒されるものの、一部の若者層には熱狂的に支持される。この反骨精神こそが若きJOLTの本質であった。

カフェインの味が全面に出た飲み応えのあるコーラで、荒削りながら力強いフレーバーが特徴。炭酸も強く、飲んでいるうちに口の中が泡々になった。喉を潤すと言うよりは嗜好品として飲まれるコーラであった。

JOLTは価格を一般のコーラよりも高めに設定しており、自社のウェブサイトは「JOLTは初めてCoca-Cola、PEPSI以上のプレミアムプライスで販売したソフトドリンク」と謳う。このコーラの成功が後のプレミアムコーラ、エナジードリンクへの道を拓いたと言っても過言ではないだろう。