今年3月にアメリカで発売された話題のプレミアムコーラ「1893」。遅ればせながら飲んでみた。
この数字でメーカーにピンときた向きはかなりのコーラ通だ。1893といえばペプシの創業者Caleb Bradhamがペプシコーラの前身「Brad's Drink」を開発した年(1898年にPEPSI Colaに改称)。「1893」はペプシが創業の年を冠して立ち上げたプレミアムコーラブランドなのだ(註1)。
今年3月にリリースされた1893ブランドのコーラは「Original Cola」と「Ginger Cola」の2種類。甘味料には砂糖のみ(コーンシロップ不使用)、フレーバーにコーラナッツ抽出物を使用しているのが特徴だ。それぞれ黒とゴールドを基調にタイプライターのようなフォントを使ったクラシカルなパッケージデザインが目を引く。中央に並んだ新旧2つのペプシロゴが印象的だ。
Original Colaは、砂糖の上質な甘さと深みのあるフレーバーが特徴。刺激感は抑えめで派手さはないが、重厚なフレーバーで飽きがこない。コーラナッツを使っているせいか後味に心地よい雑味があり、それでいて飲み進んでも煩くならないのは流石。バーで供されてもおかしくないほどの「大人感」に、ペプシの本気を感じることが出来た。
ジンジャーオレオレジンを使ったGINGER COLAは、突き刺さるような力強いフレーバーが印象的だ。ジンジャーフレーバーの後には砂糖とコーラフレーバーのしっかりとしたボディ感が残る。こちらも単なるフレーバーコーラの域を超えた完成度だが、惜しむらくは若干後味に生姜のえぐみが残りオリジナルコーラの深みが感じられない点だ。
希望小売価格は$1.79/ 12 oz (355ml)と、かなり強気の設定だ。1893がアメリカで新たなプレミアコーラ市場を開拓するのか、目が離せない。
(註1) ペプシは2014年にプレミアコーラ「Caleb's Kola」を地域限定で発売しているが、全国販売は今回が初となる。