Red Bull のColaといえばエナジー系のコーラを連想してしまうが、本品はなんとナチュラル系のコーラである。どれくらいナチュラルかというと、コーンシロップやリン酸・人工香料を一切使わず、すべて自然の素材でできているのだ。
フレーバーに使われている素材は全部で16種類。バニラやライムといった一般的なものからクローヴ、カルダモンのようなスパイス、そしてコーラナッツにコカの葉まで使用されている。コカの葉は現在でもコカ・コーラに使用されている(当然脱コカイン処理したもの)と噂される原材料で、これだけの材料を集めたコーラは極めて稀。またカフェインもコーヒー豆から抽出するなどナチュラル素材の使用を徹底している。
細身の350ml缶はヨーロッパで主流になりつつあるパッケージ。Red Bullのブランドカラーであるメタリックな紺と赤の取り合わせで、左上には赤い牛が向かい合ったロゴデザインが光る。また下にはキャッチコピーである"STROMG & NATURAL"の文字は、このコーラを端的に言い表している。刺激的な路線は外さず、安易にエナジー系を外して純粋な(Simply)コーラを目指したところに彼らのプライドを感じる。
これだけの原料を使っているだけあって味はかなり複雑。薬臭いまでの強いフレーバーとカフェインのボディ感で凄い飲み応えがあるものの、尾を引かず後味は意外にスッキリしている。決して洗練された味ではないが、プリミティブな力強さを感じるコーラである。日本では好みが分かれそう。私は結構好きですけど。
清涼飲料の黎明期、まだ薬とのの区別がなかったころのコーラはこんな感じだったのかもしれない。そう思わせるような、骨のある一品であった。
沈静気味のコーラ市場の久々の話題作だが、今のところ日本での発売予定はないという。残念。
(註)タイでは以前からRed bullの瓶入りコーラがあるが、本品とは別ものと判定した。
3タロー (2008-07-02 11:35:57)