コーラ白書
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ペプシスペシャル 試飲レポート

ペプシ初となる特定保健用食品のコーラ「ペプシスペシャル」。発売日前日に入手できちゃったので、とりあえず飲んでみた。

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本品のターゲットは言うまでもなくキリンビバレッジのヒット商品「メッツコーラ」だ。トクホの効能はもと同配色をパッケージを使用し、ライバルを強く意識していることが分かる。マーケティングを得意とするサントリーがここまで他社の清涼飲料に追従するのは珍しい。

甘味料にはスクラロースを使わず、アスパルテーム+アセスルファムKのクラシカルな組み合わせ。難溶性デキストリン5gはメッツコーラと同レベルだが、カフェイン量は約半分の25mg/490mlに抑えてある。これはレギュラーのペプシに比べても低い値だ。

「爽やかでキレのある後口」を謳うだけあって、酸味が強めのスッキリとした後味。シクロデキストリン由来と思われる雑味が若干あるものの、メッツコーラのような騒がしい後味はない。カフェインを減らしているのもこの後味を実現するためなのかもしれない。(飲みごたえ的にはやや寂しいが)

ライバルを研究し、後発のアドバンテージをフルに生かしたこのコーラ。後味のすっきり感にサントリーの確かな技術を感じる、ハイレベルな一品だ。

しかし本品がヒットすれば、同社が旗艦ブランドとして育たPEPSI NEXの販売戦略に影響を及ぼしかねない。スペシャルの出来がいいだけにサントリーは難しいかじ取りを迫られそう。

posted at 23:53:40 on 2012-11-12 by NAKAMOTO Shinsuke

コメント

ぼへみあん (2012-11-13 11:49:13)

中本さま、お久しぶりです。

ペプシ、否、サントリーが他社の真似事をするのはイロモノ限定アイテムの乱発と新しい定番商品の失敗(ブラックやドライ)で、日本でのペプシブランドの価値低下に陥った感がしてならないのですが。
もっともペプシの価値低下は米国でも顕著なようですが。

コアなファンしか飲まないペプシ(オリジナル)と新鮮さもとうに薄れたNEXだけではこの先立ち行かないと、サントリーも分かっているはずなんですが・・・。

ぼへみあん (2012-11-13 12:09:39)

追記です。
フランス人でもないリチャード・ギアに「フランス版寅さん」をやらせて日本導入に成功した果汁入り炭酸飲料オランジーナや、最近は某携帯電話会社とコラボまでしたトミー・リー・ジョーンズの缶コーヒーBOSSの広告展開の巧さを見るにつけ、ペプシの広告展開の情けなさが・・・。
NEXのB'zはともかく、ペプシブラックのももクロなんてオウンゴールしてるとしか思えないのですが。

オリジナルのコカ・コーラのブランド価値を維持しながら、ゼロやゼロフリーを上手く展開した日本コカ・コーラ社は少なくとも自社製品のブランド価値についてはサントリーよりはまともに考えているようです。

nakamoto (2012-11-13 23:32:02)

ぼへみあん さま

お久しぶりです。コメントありがとうございます。

NEXを旗艦にしてゼロコーラ市場に集中したサントリーの戦略は流石だと思いますが、思わぬトクホの伏兵に足をすくわれてしまいました。このスペシャルの発売も本意ではないように思います。

ペプシはアグレッシブなチャレンジャーとしてブランド力を築いてきました。ご指摘のように、現在の戦略だけではブランド力を維持するのは難しいのかもしれませんね。