キリンメッツブラックは強炭酸をコンセプトにしたレギュラーコーラ。甘味料には果糖ブドウ糖と砂糖を使用しており、カロリー44kca/100mlとコカ・コーラとほぼ同じ。カフェインも10mg/100mlとペプシコーラと同等レベル。キリンが「普通のコーラ」を発売するのはKirin Cola以来7年ぶり。
キリンは長くコーラと距離を置いてきたが、大手コカ・コーラとの関係が薄まった09年頃からコーラ市場への参入を本格化。キリン初となるコーラ「Kirin cola」やアルコールRTD飲料「Cola shock」で橋頭保を築くと、2012には業界初となるトクホコーラ「メッツコーラ」で大きな成功を収めた。また一方で長く低迷していたメッツブランドをテコ入れし、強炭酸飲料ブランドとして復活させたことは記憶に新しい。
そして今回満を持してのレギュラーコーラ再参入！かと思いきや、今のところ様子見といった雰囲気だ。ニュースは5月17日発売のキリンメッツライチとのニコイチだし、パッケージも350mlアルミ缶のみ（これは強炭酸の観点からプラスだけど）。販売チャンネルも自販機限定で、発売から5日たっても多くの自販機に未充填の状況。キリンに問い合わせても「充填状況によりますので現在どこで購入できるかはお答えできません」と素っ気ない。
フレーバーには華やかさや尖ったところはないが、それでいてコーラ感や飲みごたえをしっかり演出している。強炭酸の刺激感がなかなか心地よく、深みのある酸味が全体を引き締めている。奇を衒うことなくしっかりとした「普通のコーラ」を作り上げてきたところに、メッツコーラで培った技術と自信が伺える。
この夏一押しのコーラであるが、ネックになるのが入手性の低さ。夏前にはせめてレットブルくらいの頻度で自販機でお目にかかれれば良いのだけど。
「キリン メッツ ライチ」を5月17日（火）にリニューアル発売！自動販売機専用の「キリン メッツ ブラック」を5月10日（火）に新発売 キリンビバレッジのニュースリリース。ついでに感がすごい。
