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コカ・コーラプラス 試飲レポート

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満を辞しての本打ち登場か、遅すぎる参入か。日本コカ・コーラは特定保健用食品許可(トクホ)のコーラ「コカ・コーラプラス」を3月27日に発売した。

特定保健用食品(トクホ)とは体に良い影響を与える保健機能成分を含み、その有効性の表示を国が許可した商品のこと。日本独自の制度で、商品の高付加価値化が期待できるため様々な分野の食品がこの許可を受けている。コーラとしては2012年4月にキリンビバレッジが初のトクホ商品「メッツコーラ」を発売。同11月にはサントリーが「ペプシスペシャル」で参入し、新しいコーラ市場が開拓された。

コカ・コーラはこれまでトクホコーラ市場には参入せず、むしろ逆張りの戦略で既存ブランドの強化に力を注いできた。ペプシのトクホコーラの発売直後にコカ・コーラゼロの販促を強化し、反動で売り上げが落ちていたペプシネックスからゼロコーラ市場を奪った。またトクホブームをからかった「トクホウ!」キャンペーンで消費者庁から怒られたことも。一方コーラ以外の分野ではトクホ商品を展開していた。

「Plus」は栄養成分を付加した商品に付与される名称で、Diet Coke PlusNo-calorie Coca-Cola Plus Vitamin などの例がある 。しかし旗艦ブランドのCoca-Colaに採用されるのは本製品が初めてで、同社の本品にかける意気込みが感じられる。また日本専用の商品であるにもかかわらずAPACのR&Dダイレクターを広告に起用し、コカ・コーラ全社を挙げて開発された点を訴求しているのも興味深い。

ブランドカラーにはホワイトを採用。難容性デキストリンを5gを配合し、中性脂肪の吸収を穏やかにする効果を謳う。機能・成分とも他社のトクホコーラと同じだが、「コカコーラらしいおいしさ」とブランド力で差別化を図る。

強炭酸としっかりとしたフレーバーで、コカ・コーラらしい刺激感が楽しめる。一方飲みごたえは弱めで、尻すぼみな印象を受けた。デキストリンの味はマスキングされているものの、飲み進むにつれて独特の風味が舌に残る。期待が高かっただけに、ちょっと肩透かしを食らった気持ちになった。

プレスリリースによると本品は日本市場向けに「コカ・コーラ社が総力をあげて開発したコカ・コーラ史上初の新製品」だという。少子高齢化でコーラ市場そのものが縮小する日本市場で、本品は今後の戦略の試金石になるのかもしれない。

  • 参照

おいしいトクホコークが誕生!「コカ・コーラ プラス」3月27日(月)から全国で新発売 (コカ・コーラ社 ニュースリリース) トクホコーラ市場って2013年から縮小傾向なのか・・・

posted at 08:42:35 on 2017-04-12 by NAKAMOTO Shinsuke

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