これまで伊良コーラはファウンテン形式またはシロップ原液で販売されていたが、本品は「開けてすぐ飲めるクラフトコーラ」をコンセプトに炭酸とシロップをミックスしてボトル詰めしたものだ。開発にはクラウドファンディングを活用し、目標の2.6倍の出資を集めて2020年8月(頃)に商品化された。
パッケージには240mlのガラスボトルを採用。深い緑のガラスはどこか昔の薬瓶を彷彿とさせる。伊良コーラのロゴモチーフのカワセミを中央に配した紙製ラベルにはプリズムシートを使用し、レトロな中にも高級感が漂う。ちなみに「創業昭和二十九年」とあるのは伊良コーラ代表小林さんのご祖父が漢方工房を創業した年だという。
一口目の独特のフレーバーと、レモンの鋭い酸味と複雑なスパイスの風味によるしっかりとした飲みごたえはまさにあの伊良コーラ。お店のものと比べフレーバーが強く、スパイスの余韻が少し浅い印象を受ける。また生姜の存在感が強く、飲んだ後に喉にピリピリとした刺激が残る。
総本店のフレッシュな伊良コーラと全く同じ、というわけではないが、むしろボトリングという工業的プロセスを経ても伊良コーラの「クラフトコーラらしさ」がよく再現されている点に驚いた。これまで飲みに行くものだったクラフトコーラを、より身近にしてくれる一品である。
ボトル入り伊良コーラは伊良コーラ総本店前の自動販売機の他DEAN & DELUCA や日本百貨店などで購入可能。一本500円。