「三ツ矢クラフト コーラ」は「三ツ矢」初となるコーラ飲料だ。コーラフレーバーには柑橘類と8種類のスパイスを隠し味に使用し、三ツ矢サイダーにも採用される非加熱製法により素材の風味を活かして仕上げてあるという。
深いブラウンをベースに中央に大きく三ツ矢のロゴと”CRAFT COLA”を配した品のあるデザイン。エイジング感のある丸ラベルには英語表記が多用され、どこか1970年代のレトロなサイダー瓶を彷彿とさせる。
クラフトコーラといえば今や炭酸飲料で最も成長しているジャンルの一つ。ここに138年の歴史のある三ツ矢ブランドの新製品を投入するのだからアサヒ飲料の鼻息も荒い・・と思いきや、どうもそうではないらしい。発売日当日の時点でアサヒ飲料のウェブサイトに本品は掲載されていない。また昨年末のニュースリリースの内容もかなりシンプルで、サッポロポッカのThe Craft Colaとは対照的だ。
このニュースリリースをよく読むと、本品は新炭酸飲料ブランド「三ツ矢クラフト」の第一弾という位置づけ、とある。すなわち本品は今流行りの「クラフトコーラ」ではなく、「三ツ矢クラフト」シリーズのコーラなのだ。
クラフトコーラといえば深みのあるスパイスの華やかな風味が特徴だが、本品ではスパイスの風味はかなり控えめ。それでいてコーラを感じさせる後味とボディ感がある。甘みはしっかりしていて、酸味は控えめ。柑橘も風味程度で主張は強くなく、さっぱりとした爽やかな飲み口のコーラである。
クラフトコーラだと思って飲むと盛大な肩透かしを喰らうが、三ツ矢サイダーの技術(クラフト)を使ったコーラ、ということが理解できていれば納得できる味わい。ただこのトリッキーなコンセプト、消費者に伝わるのだろうか・・
素材や製法にこだわってきた「三ツ矢」の自信の逸品『三ツ矢クラフトコーラ』1月18日より発売(アサヒ飲料ニュースリリース)