米司法省は5日、米コカ・コーラ社の新製品情報の流出を図ったとして同社の従業員Joya Williamsを含む3名を逮捕したと伝えた。
記事によるとこの3人はペプシコに対し、5月頃からコカコーラの新製品の情報の買取を打診していたという。ペプシはこの事実コカコーラに知らせ、コカコーラがFBIに捜査を依頼。おとり捜査の末に逮捕となった。「新製品の情報」は、封筒に入った書類とボトルに入ったサンプルで、150万ドルを提示したという。
コカコーラの秘密といえば門外不出のフレーバーの調合法「7X」が有名だが、今回流出したのは新製品の情報だ。半ば伝説化した秘密より、ライバルの次の一手のほうが情報価値が高いのかもしれない(註１)。
この件についてペプシは"Competition can be fierce, but it must also be fair and legal."(競争は激しいが、それは公平で法にのっとったものでなければならない)とコメントした。
この事件で一番得をしたのは、おそらくコンプライアンス尊守を世間にアピールできたペプシ陣営だろう。コカ・コーラにとっては、情報が漏れる以上にライバルのイメージアップが痛手になることだろう。
参考
(註1)コカコーラのレシピは(真偽の程はともかく)書籍やネットなどで広まっており、ペプシも既に解明しているといわれている。
