中橋 一朗 その理由本来コーラは味わって楽しむものだと思うが、ことコカ・コーラに関しては、集めて楽しむ人がことのほか多い。コカ・コーラにまつわるビンテージ(あるいはアンティーク)の類いは世界的にも人気が高く、市場では高値安定で取り引きされている。それに、そういったコカ・コーラグッズに興味のない人であっても、コカ・コーラという飲み物がいつ、どうやって生まれ、どのように育ってきたのかといった歴史的背景には、やはり興味があるのではないかと思う。結局のところ、この世界にコカ・コーラを知らない人なんてほとんどあり得ないと思うし、それ故に世界中の興味の対象であることは間違いないのだ。 そんな物欲と知的好奇心を満たしてくれるスポットが、「World of Coca-Cola」である。本家の「World of Coca-Cola」はコカ・コーラの生まれ故郷である米国アトランタ市にあるが(「コーラ津々浦々 アトランタ編 後編」参照)、実は東京、お台場にも「World of Coca-Cola Tokyo(以下WOCCTと略)」が昨年オープンした。聞くところによるとなにか「腰砕けなアトラクション」もあるらしい。我々としては一日も早く取材の上、その感想をお伝えしたいところではあったのだが、時間もかかる上、とにかく 面倒 なので腰が重かったのだ。 しかし、この夏にコカ・コーラ社とドコモ、それに伊藤忠が衝撃的なニュースリリース(PDF)を発表するに至って、事態は急変した。 「中本くん、やっぱ行かなきゃダメかな?」 「当然行くで。俺ケータイ持ってへんし、お前も来なあかんで。」 というわけで、中本が学会で東京へ行くのに合わせ、私は貴重な夏休みの一日を費やすこととなった。トホホ。 その周辺お台場というのは、江戸時代末期に外来の船舶から江戸を防衛するための砲撃拠点だったのだそうだ。砲台がたくさん並んでいるから、お台場。私は知らんかった。 今は「臨海副都心」としてすっかり埋め立てられ、むしろフジテレビの本社ビルがあることで有名かもしれない。歩いて10分ほどの南には東京国際展示場(ビッグサイト)がある。コーラ白書の読者なら、きっと一度くらいは訪れたことがあるに違いない(偏見を含む)。 目指すWOCCTは、ズバリそのフジテレビの筋向かい、メディアージュ東京内にある。私が到着したのはちょうど11時。そこには古くからの友人であるD脇(仮名)の姿があった。どうやら中本に巻き込まれてしまったようだ。 「ん、確か子供を騙す仕事をしてるって聞いたけど?」 「今日は休み。」 くだらない会話の間に、息を切らして中本が登場。どうやらまた道に迷ったようだ。 下層階の部分にはソニー系列のシネマ・コンプレックスが入っている。大きなガラス窓の向こうには、ラックに整然と収められたデジタル上映装置...すごい。いやー、いいもの見せてもらいました。取材終了。 ... ダメすか? やっぱダメみたいスね。 その体験
入り口の周辺はノベルティーグズの販売コーナー。見渡す限りコカ・コーラロゴの入った商品が並んでいるが、平日の午前中とあってか、他に客はいないようだ。 これからの行動について協議する。謎のアトラクション「ミッション・リフレッシュメント」にトライすると中本が強硬に主張。私とD脇は反対するも泣く子には勝てず、やむを得ず言いなりに。店員の目に哀れみの光を感じつつ、チケット代わりのメダルを購入し、アトラクションの入り口に並ぼうとすると、中からSMAPみたいな芸風の軽い兄ちゃんが登場。
「ぉぅ」「ぉぅ」「ぉぅ」 「元気ないですねー。もう一度、元気ですかー?」 「ぉぅ」「ぉぅ」「ぉぅ」 「...じゃ、とりあえず出発しましょうか」 宇宙船(加速度を感じさせない特殊な推進方式を利用している)を降りると、皆様お待ちかねのフリードリンクコーナーだ。当然 RealGoldも飲み放題。 スタミナをつけたらミッションルームへと案内される。ここでアトラクションのルールについてビデオで解説。要は電気で動くカートに分乗し、天井から床に向けて放たれている「赤い光」をくぐればポイントゲット。「青い光」は減点という単純なゲームのようだ。中本はここで登場した頭の悪い宇宙人がお気に入り(仲間意識か?)。 そしていよいよ、それぞれがカートに乗り込む。二人乗りのカートに一人ずつ乗る。全部で3台...って、他に誰もいないのか!? と、盛り下がりが心配されたものの、いざゲームがスタートすると全員ヒートアップしてくる。DJ風の実況アナウンスも入って、気分は若者。すいません、私マジになっちゃいました。成績発表。1位D脇。2位なかはし。ビリ中本。 というか、平日の午前中から仕事させてすみません>スタッフの方々。 その実験
Cmode自販機でプリペイド機能を利用するためには、まず手持ちのi-mode端末を用いて「Club Cmode」サイトにアクセス。ユーザー登録し、Cチケットと呼ばれる画像(二次元バーコード)を入手する必要がある。アトラクションで乾いた喉を癒すため、カウンタでコークのMサイズを注文し、それを飲みながらケータイのひたすらキーを押す私。 それからおもむろに自販機の前に立ち、メニュー画面で「プリペイド入金」を選択する。ケータイに保存しておいた「Cチケット」を画面に呼び出し、自販機の「窓」の部分にかざすと、やや待たされた後、「なかはしさんですね?」と来た。むむ、何故バレたんだと思いつつ「YES」を押す私。 で、とりあえず120円を入金しようとして、投入口を探すが、見つからない。なんと、「c-mode自販機 展示中」の張り紙の下に隠れているではないか! そっと左右を見渡して、こっそり張り紙を剥がしちゃう私。
とまあ、コーラ1本買うのに5分以上を費やしてしまったわけだが、最初に1000円とか、2000円とか、まとまった金額を入れておけば、当分の間小銭無しでコーラが買えて便利なのかもしれない。きっとそうに違いない。...そうなのかなぁ。 嘘です。とても面倒です。Cmodeはコンビニにあるキオスク端末(コンサートのチケットが買えたりする、あれ)に近い使われ方を想定しているようです。 しっかし、どして現金の投入口が塞がれているんだろう? と悩んでいたら、中本がアッと声を上げた。 ...展示のみ? またもやすみません>スタッフの方々。でもちゃんと買えたよ。なんで? その偶然
「コーラばっかしやな」 と、やや誤った感想を述べていたのはD脇だったりする。 いつぞやのトピックスで紹介したコカ・コーラ仕様のDynaBookも展示されていたが、うーん、こういうの好きな人、どれくらいいるんだろう? しかし、天下のWorld of Coca-Colaとはいえども、売られているのは一般の商品。ここでしか買えないものも存在するとはいえ、多くは一般の雑貨店でも売られていたりする。 我々はコレクターではない こともあって、特に興奮するということもなく、空腹感ばかりが増してくる。 そう、問題は空腹だ。空腹になると中本は機嫌が悪くなるので、早々に退散して食事にしよう。
その数は約500点とあるが、この際数は問題じゃない。その内容が凄い。ボトルや看板は言うまでもなく、子供向けに配られた野球のスコアカードとか、消しゴムとか、紙コップとか、そういう学用品・日用品・消耗品の類いが大量に含まれているのだ。そういうモノって普通使ったり捨てちゃったりするので、現存数が少く稀少価値が出やすい(コカ・コーラの紙コップを大事に取っておく人っている?)。それに当時の生活に密着しているので、歴史的というか、民俗史的にも値打ちがある。 これ、オーナー下山好誼氏の個人的なコレクションだそうで、ものすごくビックリである。決してコレクターではない我々でも楽しめるこのお店、コカ・コーラグッズのコレクターなら、当然死んでも訪れるべきだ。
それにしても、変な客が約2名店の中をウロウロして迷惑だったんじゃないでしょうか。すみません>店の方々。あ、もちろん食事もなかなか旨いよ。 その周辺その他、周辺でコーラファンが訪れるべきスポットいくつか紹介しよう。 メディアージュの反対側の隣にある「デックス東京ビーチ」内には、もはや定番の輸入食料品店deliが入っている。コーラに限らず世界の珍しい飲み物や食べ物がいっぱいだ。ちなみに中本は炭酸コーヒーを飲めとうるさい。 輸入食料品といえば、当然忘れてはいけないのは池袋、サンシャインシティーの舶来市場だ。関係ないが、私はサンシャインシティーで生まれて初めてルーズソックスというものがいかに売られているかを目撃した。30cm, 60cm, 1mというように、長さ別に分けて壁に吊るしてあるのである。なるほど、それは合理的だ。でも1mってのは頭悪くないか?
No Reason Art Projectではその他にも興味深い作品を東京中に展示していたようだが、残念ながら既に展示は終了してしまったようだ。ごめん。 その続きそんなこんなで夕方になって、またもや中本が不機嫌になる危険が増してきた。我々は羽田空港で中華料理を平らげ、そして機嫌を回復した中本は関空へと帰っていった。D脇は横浜へと帰った。そして私は? 私はその足で浜松町まで戻り、竹芝からフェリーに乗った。そして翌朝には八丈島に上陸。短い間だが、ひとり気楽なバカンスを楽しんで帰ったんだとさ。滞在中久しぶりにダイドーコーラを見かけたけど、 取材中じゃないので見なかったことにした のさ。ごめんね。 今回は謝ってばかり。でもまあ、人間は失敗の数だけ賢くなるということで、関係各位は今後の成長に期待してほしい。では。 ■関連資料
|