ドイツには「ビール法」というものがあるそうです。
これはビールの原料や製法を細かく規定し、それに当てはまらないものはビールとして認めないと言う、国が定めた「ビールの定義」です。
ドイツほど厳密ではないにしろ、多くの飲料でこのような定義があります。日本でも大阪のミックスジュースがミックスジュースとして認可されず、語尾を「ちゅ」に替えたことは記憶に新しいところです。
しかし、コーラには定義がありません。
ご存知のとおりコーラ(Cola)という言葉は南米産の植物「Kola」に由来します。コカ・コーラの名付け親、フランク・ロビンソンが「Coca」と韻を踏ませてKをCに変えたことから「Cola」という言葉は誕生しました。しかしコカ・コーラの成功により次々と「Cola」と名乗る製品が現れ、コカ・コーラは「Cola」を自らのものにする機会を失いました。
コカ・コーラの世界進出に伴い、「Cola」という言葉は世界中に広がります。「コカ・コーラに似ているものはコーラ」というアバウトな概念のままコーラは各地で独自の進化を遂げた結果、現在のめちゃめちゃな状況が生まれました。
一部の辞書には「コーラナッツ抽出物を使用した炭酸飲料」と定義されていますが、近年こんな金のかかることしているのはRC DRAFT のような一部のドラフトコーラしかありません。 コーラナッツの成分コラニンの酸化物が呈する独特の黒色も現在ではカラメル色素が使用されるようになり、ミラクルアルファやTAB Clear, PEPSI Blueのような黒以外のコーラも登場しました。また一部の駄菓子コーラには炭酸すら入っていません。
仕方がないので以下の3点を満たすものとしてコーラを定義することにしました。
1. 常温常圧 (300K, 1atm = 101325 Pa) で液体
2. 飲料として消費される
3. 名称もしくはパッケージに「コーラ」またはそれに準じる記載があること
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