815 Cola (熊津食品)

あの815がまさかの復活だ。

815は韓国の光復節（日本からの独立記念日）に由来する。1998年に汎洋食品から発売された初代815はアメリカ資本コーラの否定を掲げ、愛国心に訴求する硬派なコーラだった。韓国通貨危機の折には一時期10%以上のシェアを獲得したが、その後販売終了となった。

2016年に熊津食品より再発売された815は、初代とは随分と趣が異なる。パッケージには韓国旗の替わりにアーティスティックなキャラクターが採用され、キャッチコピーは「feel the freedom」。韓国経済新聞によると新生815は20-30代の若い消費者をターゲットとしており、味と香りも好みに合わせて調整したという。

熊津食品は815でコカ・コーラ、ペプシに続く第三のコーラブランドの育成を掲げるが、現状では苦戦が読み取れる。2017年4月時点で筆者が確認した限りではソウル市内のコンビニで本品を取り扱う店舗はなく、ようやくロッテマート（スーパーマーケット）で見つける事ができた。価格もKRW600と他社より低く設定されている。

サッパリした飲み口のコーラで、フレーバーが弱いため薄く感じられる。後味にリン酸じゃない感じの独特の酸味と雑味が残る。汎洋食品の815のほうが美味しかったように思う。もっとも私が本品のターゲットから外れているだけかもしれないが。