コーラ市場においてオマケの果たす役割が大きいことはもはや疑いの余地はない。1930年代にアメリカで考案されたボトルの首に玩具をつけるプロモーション手法は、90年代に日本で大きく花開いた。特に98年にペプシの独占販売権を取得したサントリーは「オンパック」と名づけ大々的なプロモーションを展開、今日の食玩ブームの火付け役になったことは記憶に新しい。 現在のコーラ氷河期においては、この手の企画は最も手っ取り早く販売する手法として頻繁に用いられる。メーカーが大々的に宣伝するものやスーパーで期間限定で実施されるもの、地域限定、特定コンビニなどなど、実に多彩である。 しかし、中には「本当に販促効果があるのか」と首を傾げたくなるものもある。市場リサーチの不足や低品質、意欲的過ぎるコンセプトなど理由は様々だが、明らかに裏目に出ているオマケ達が数多く市場に投入されているのだ。 今回はそんな、思わずショボーンとしてしまうコーラのオマケを紹介していきたい。 ・オフィシャルとゲリラコーラのオンパックには大きく分けて二種類に分類される。一つはメーカーが告知して、いっせいにキャンペーンを行うもの(オフィシャルと呼ぶ)。このタイプは宣伝効果が高く消費者を店に向かわせるほどの力があり、時には大人買いをも誘発させる。ペプシのボトルキャップやコカ・コーラのフィギュアなどがこれに該当する。 二つ目の「ゲリラ」は、その名のとおりゲリラ的に行われるオンパックキャンペーンである。こちらはスーパーやコンビニなどで多く見られ、衝動買いや競合品と迷っているときの「一押し」を狙っている。これらのキャンペーンは低予算で「とりあえず」的なものが多いが、中には予想外にハイレベルなものも存在する。神出鬼没なコレクター泣かせのキャンペーンである。 ショボーンなオマケが多いのは圧倒的にゲリラのほうだが、オフィシャルでも失敗例はある。それらはメーカーがインパクトのあるものを狙いすぎるあまり、それが空回りしてショボーンが生まれるのだ。サントリーが「ボトルキャップ」という新しいアプリケーションを開拓した裏には、幾多ものショボーンたちがいる事を忘れてはいけない。 ・危険地域イラク兵さながらの神出鬼没さでコレクターを悩ますゲリラオンパックにも、出現しやすい場所というものがある。まず抑えておきたいのがスーパーマーケットだ。ここでは何の前触れもなくキャンペーンが始まり、一瞬で終わるということが少なくない。スーパーへのお使いには出来るだけ行くようにしよう。 またコンビニでは「○○とコカ・コーラ共同企画」などと銘打たれたコンビニ限定キャンペーンが企画される。中にはオフィシャルのキャンペーンと重なって、えらいことになっているケースも見られる。セブンイレブンやローソンはもちろんだが、サンクスやデイリーヤマザキ等の伏兵も見逃さないようにしたい。
代表的なショボーンなオマケについて紹介しよう。
・・・・おつまみ?
微妙なライバル対決。
こちらは薬用石鹸バージョン。流行ってる?
ペプシのメモホルダー。軽いので、カードをはさむと倒れる。 「あこがれのグローバルプレーヤーズ」も謎。別にあこがれてません。
ベッカムに対抗すべくコカ・コーラが投入したイルハン・キャンペーン。 キャストよりイラストに問題があるのでは・・・
2001年春のデイリーヤマザキ限定キャンペーン。 9種類のうち1つが干支ピンズ(右)という「逆シークレット」システム。 干支ピンズが出ませんように!
ローソン限定のプチライト。おざなりな2001プレートが切ない。 全6種類と言われても・・・
ボトルキャップに続くPETボトルアクセサリー 「ボトルストラップ」 ボトルキャップはボトルに付けない、ということに気づかなかったのが敗因か。
バレンタイン向けラッピングセット。 ラッピングパック、リボン、カードすべてにコカ・コーラのロゴが入っている。 雰囲気台無し。
プロモーションアイテムでありながら、時には購入を躊躇させてしまうショボーンオマケ。今後もこの愛すべきオマケたちに注目していきたい。 |
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