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レポートはCEOのロバート・ゴズイエタ自身による概説から始まる。内容は広範にわたるが、要約すると、
などが強調されている(と思う)。特にこの年の成果としては、海外戦略の成功が繰り返し述べられており、アメリカ人独特の自慢話にやや食傷・・・はともかくとして、次の部分などは、コカ・コーラらしさが良く現れており、印象深い。
そして、その実例として、
ちなみに、これを最も象徴的に表しているのが、表紙写真の看板だ。テキサス郊外に建てられているというこの看板のメッセージは、"Quick. Name a soft drink." 「即答、ソフトドリンクの名前をひとつ挙げよ」とでもなるだろうか。この看板にはコカ・コーラの文字はひとつもない。けれども、見慣れたコンツール・ボトルのシルエットは、見るものの胸中にその名を呼び起こさせる。まさに王者の風格だ。 日本での状況についても説明がある。日本はオーストラリア、中国、韓国、フィリピンなどと共に太平洋グループ(Pacific Group)に所属しており、1994年時点ではグループ内1位、38%の売り上げを挙げている(ケース数ベース)。コンツール・ボトルの拡販に改めて取り組んだ結果、コカ・コーラの売り上げは16%増。また、今は亡き清流茶房の好調についても伝えている。 なお、対前年比での増減で見ると、日本がケース数で8%・ガロン数で9% の売り上げ増に対し、中国がケース数で36%・ガロン数では50%と、断トツの伸びを示している。中国のソフトドリンク市場におけるシェアは19%で、「国際的な競合他社」の3倍に達したという。 ちなみに2002年度以降のAnnual Reportは、米コカ・コーラ社のwebサイトからダウンロードすることができる。ざっと目を通してみたところ、こちらも興味深い。 資料によれば、2003年度のコカ・コーラ販売地域における人口1人あたりのコカ・コーラ消費量は平均で74(単位は不明だが、恐らく1杯=8oz、約250ml)、アジア太平洋地域平均では25に対し、北アメリカでは414。つまり、どう考えても1人1日1杯以上のコカ・コーラを飲んでいることになる。もちろんコカ・コーラを飲まないという人も大勢いるので・・・、と想像すると、かなり怖い。なお、日本での年間消費量は200程度のようである。 中国では16%の売り上げ増と、相変わらずの好調(これも怖い)。また、タイでは15oz(約500ml)のガラスボトルが発売され、人気となっているらしい。また、350ml缶、400mlボトル缶、500mlペットなど、想定される需要に応じて様々なパッケージを用意している日本の戦略は本国に高く評価されており、米国内でも同様の手法が試みられるという。 豊富な図表を眺めているだけでも楽しい(かもしれない)ので、一度ご覧になってみてはいかがだろうか。 |
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