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      中本晋輔 
        
      100年に一度の不景気でもコンスタントに発売されるコーラ味のお菓子。ガムやキャンディ、グミなどその種類は多岐にわたるが、最近はひねりを利かせた興味深い製品が登場している。そんな中から今回は「食感型」「内蔵型」「ロシアンルーレット型」の3カテゴリ(勝手に作成)のお菓子を取り上げてみたい 
       
      食感型
       
        これは独特の食感を売りにするタイプのお菓子。硬さの違う2種類の材料を組み合わせたものが多く、そのどちらかにコーラ味をつけてある。コンビニでよく見かける。       
      
        
          
             ? シーケアチェンジ
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          メーカー  | 
          味覚糖株式会社  | 
         
        
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          気分チェンジ。やる気チャージ  | 
         
        
           味覚糖のシーケアはパステルカラーの爽やかなお菓子だが、その弟の本品はかなりヤンチャだ。 
            ガラナコーラ味のグミを糖衣でコーティングしたお菓子で、キャッチコピーは「ばりばり爽快!やる気チャージ」。この2つの食感の差が面白い。 
          グミは弾力が高く噛み応えがあるタイプ。ガラナコーラという尖ったフレーバーも魅力的だ。でも一袋食べてもやる気はチャージされなかった。個人的な問題か?  | 
         
       
        
      
        
          
               ? GUMMI MINT
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          メーカー  | 
          明治製菓株式会社  | 
         
        
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          瞬間、息スッキリ!  | 
         
        
           明治製菓の糖衣コーティンググミ。爽やか系のイメージを全面に出したパッケージで、テンションも擬音感(パリパリ)も味覚糖より低め。 
                          しかし一口食べてみるとかなり強烈なミント感。口の中が冷えるフリスク的な後味に「息すっきり」というのも納得できる。「グミに衝撃や強い力をかけると糖衣が割れることがあります」という注意事項に明治のやさしさを感じる。 
                      関東・東海地方限定で発売された。  | 
         
       
       
       
      
        
          
               ? タンサンズ
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          メーカー  | 
          明治製菓株式会社  | 
         
        
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          スカッと系ソフトキャンディ  | 
         
        
           こちらはソフトキャンディ。明治製菓は年間400種類以上の新製品を世に出しているそうで、コーラ菓子でも王道からニッチまでラインナップに隙がない。 
              本品も二層構造ながら、こちらは外側にコーラフレーバーが練りこんである。しばらく噛んでいると、舌が痺れるような刺激がぴりぴりと口の中に広がってくる。「ぴりぴりコーラ味」の看板に偽りなし、である。 
              でもこのぴりぴり感がヤミツキになるかというとそうでもなく、むしろ不快になってくる。会社でも不評だったので、多分もう買わない。  | 
         
       
        
        
      内蔵型
              内部に別成分を内包した、「腹に一物ある」タイプ。食感に変化を持たせるのに加え時間差で味に変化をつけるのが目的のものが多い。 
      
        
          
               ? コーラアップジューシーショット
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          メーカー  | 
          明治製菓株式会社  | 
         
        
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           以前の特集でも取り上げた国産コーラグミの草分け的存在、コーラアップ。そのブランドから新製品コーラアップジューシーショットが発売された。 
              このジューシーショットはコーラ味のグミの中にさらにコーラ味のペーストを入れた意欲的な作品だ。パッケージではコーラアップ君(仮名)が「コーラの美味しさがじゅわっと広がるぜ!!」と自ら積極的にアピール。 
          しかしグミの中に穴をあけてペーストを入れたのだから、ふにゃふにゃになるのは当然のこと。食感が命のグミにおいて、この軟弱さは 「負の食感」ともいえる腰砕け感だ。たしかにじゅわっと広がるけど、消費者はグミにこの食感を求めているのだろうか。  | 
         
       
        
      
        
          
               ? おやつごろ。コーラマシュマロ
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          メーカー  | 
          株式会社エイワ  | 
         
        
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           ローソンの105円お菓子シリーズ「おやつごろ。」の一つ。製造者の株式会社エイワは、知る人ぞ知るマシュマロ専門メーカー。尖がったイメージが多いコーラ菓子のなかで、このやわらかなパッケージデザインは貴重な存在だ。 
            このマシュマロのポイントは、中にコーラ味のゼリーを入れている点。物性の近いものの組み合わせながら、コーラゼリーの食感が意外に際立つ面白いお菓子だった。 
          残念ながら現在この商品は製造終了しているが、抹茶ミルクマシュマロやカルピスマシュマロなどが発売中。ましゅましゅ。  | 
         
       
        
      
        
          
               ? Zitro Cola 
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          メーカー  | 
          HIRSCH GmbH & Co  | 
         
        
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           コーラ大好きドイツからやってきたお菓子。いかにも海外のお菓子といった感じの薬臭いコーラフレーバーが魅力といえば魅力かも。 
              このお菓子はロリーポップ型キャンディの中にレモン味の何かが内蔵されたもの。パッケージにはキャンディからレモン成分が放たれるグラフィックがCGで描かれている。 
          このレモン成分を確かめるため薬臭いコーラ飴部分を頑張って食べていると、不意にレモンっぽい味が口に広がって、すぐに終息。その後はまた黙々と薬臭いコーラ飴を食べなければならない。期待しただけに「えー!そんだけ?」という肩透かし感がハンパない。  | 
         
       
       
       
      ロシアンルーレット型
              コーラ味の中に1つだけ、とんでもない味が入ったものがあるタイプ。友達と「いっせーのーで」で食べるのが正しい作法とされる。この手のお菓子にオレンジ味やイチゴ味などはほとんどなく、そのほとんどがコーラ味。このあたりにコーラ味の地位の低さを感じる。 
      
        
          
             ? 赤信号にご用心ガム 
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          メーカー  | 
          明治チューインガム?  | 
         
        
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          ハバネロ玉がかくれているぞ  | 
         
        
          明治のロシアンルーレット系コーラガム。いわゆる「あたり」のハバネロ味ガムには唐辛子(ハバネロ末)を使用した本格派だ。 
              中身は赤いボール状のガムが4つ並んで入っている。見た目からはあたりガムの判別はできず、明治の技術力の高さを思い知らされる。 
          「当たり」は暫くしてから辛さがじわじわとやってくる時間差型。なので喜んでから凹まされる可能性が高い。でもこの辛さは結構好きかも。  | 
         
       
        
      
        
          
               ? すっぱいコーラにご用心!ガム 
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          メーカー  | 
          明治チューインガム?  | 
         
        
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          3コに1つ、チョーすっぱいコーラあじがかくれてるョ  | 
         
        
          明治のご用心!シリーズ第二弾。 
            ?と同じシリーズなので、ガムの形状やキャッチコピーなど共通点は多い。ただしこちらは当選確率1/3とやや高めの設定になっている。 
            チョーすっぱいコーラあじ(原文ママ)の由来はご想像のとおりクエン酸。昔のスーパーレモンに通じる、リンパが痛くなるあの味だ。 
          慣れた味とは言え、正直これが一番きつかった。友達と食べるなら一番盛り上がるような気がする。  | 
         
       
        
      
        
          
             ? ビリビリコーラにドッカーンガム
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          メーカー  | 
          丸川製菓  | 
         
        
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          食べてみるまで分からない!?4本に1本ビリビリコー  | 
         
        
          フーセンガムで有名な丸川製菓のロシアンルーレット系ガム。本品における「当り」にはビリビリコーラガムである。舌がビリビリする上に口の中まで真っ黒になるという仕様で、食べた人はまさに踏んだり蹴ったり。 
          本品の特筆すべきはそのガムの形状。明治のものが丸いボール状だったのに対して、本品は長さ5センチくらいの真っ黒い直方体なのだ。混練機から押し出されたそのままを切断したような形状のガムが4本並ぶ姿は不気味ですらある。ロシアンルーレット型でこの大きさは正直嫌だ。 
          残念なのが、よく見ると「あたり」のガムだけちょっと色目が違う点。これはロシアンルーレット型としては致命傷だ。おそらく口の中まで真っ黒にするように染料系の着色料を使っているのだろうが、この点が命取りになった。 
          ビリビリコーラは看板に偽りなしで、ガムを捨ててもしばらくはビリビリが続いた。パッケージには「舌が痺れるのは植物由来の成分です」と説明してあるけど、植物だから安全ってわけでもないような気がする。  | 
         
       
        
       
       
      番外編
      最後に、ちょっと変ったコラボ系のコーラ駄菓子を紹介する。 
      
        
          
               ? ヨシモトジューCコーラ
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          メーカー  | 
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          お馴染のカバヤジューCも、ヨシモトショップ限定版は一味違う。なんと高さ25cm、直径6.5cmという巨大パッケージなのだ。ただしフリスビーのようなジューCが入っているわけではなく、通常サイズのものが10本、ロケットランチャーのように格納されている。  
            ジューCのグラフィックには、はんにゃやジョイマン・NON STYLEなどの吉本若手芸人のデフォルメイラストがずらりと並ぶ。販売元は吉本倶楽部になっており、完全オリジナルパッケージである。若手芸人のファンをターゲットにしたお土産用お菓子であることは明白だが、なぜコーラなのかは不明のまま。 
              中身はまさにお菓子のコーラ味。適度に硬く噛むとほろほろ崩れる食感がなつかしい。 
          ちなみにジューCにコーラ味が登場したの2002年とのこと。案外最近だ。  | 
         
       
        
      *関連記事 
      コーラ駄菓子列伝 (四季報2000年10月号) 
      エラスティックなコーラ達 〜コーラグミの世界〜 (四季報2009年1月号) 
        
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