
名物エッグクリームコーヒー
その後もホアンキム湖の周辺を散策し、サークルKや小さなスーパーマーケットでコーラを探したが、価格に多少の差はあれラインナップはセブンと同じだった。メーカーはコカ・コーラとペプシのみで、ローカル飲料メーカーの製品は見られなかった。
炎天下のハノイの散策で少し疲れてきたので、カフェで休憩しながら次の作戦を練ることにした。ハノイはカフェ文化が盛んで、街のあちこちに焙煎の香ばしい香りが漂う。コーラなど飲んでる場合ではないのだ。
私の立ち寄ったAll day coffeeも自家焙煎カフェの一つで、洗練されたインテリアのなかでオリジナルのコーヒーや軽食が楽しめる。天井が高く、開放的な空間が気持ちいい。大通りを臨む2階の席に座り店員におすすめを尋ねると、この店のシグニチャーとエッグクリームコーヒーを勧められた。
エッグクリームコーヒー。卵黄と加糖の練乳の濃厚なクリームをベトナムコーヒーに乗せたハノイ名物の飲み物だ。濃厚で甘みの強いエッグクリームと苦みの効いたコーヒーの組み合わせは「飲むティラミス」と呼ばれたりする。噂には聞いていたがまだ飲んだことはない。早速注文してみる。
待つこと10分、名物エッグクリームコーヒーがやってきた。なめらかで粘りのあるエッグクリームが、ベレー帽のようにマグカップの上にこんもりと盛り上っている。卵黄を使ったクリームの濃厚なコクと味わいで、ラテともウィンナーコーヒーとも違う飲みごたえがある。
困った時のロッテマート
濃厚なエッグクリームコーヒーをゆっくり飲みながら近くのスーパーを探す。ハノイ市街のスーパーは小〜中規模店舗が多いのだが、10キロほどの距離にロッテマートを見つけた。
ロッテマートは韓国資本のスーパーマーケット。ロッテモールなど都心の一等地に大型店舗を構えていることが多い。アクセスがよく品揃えも豊富なので、限られた時間で当地のコーラを探す身にはとても重宝する。
さっそくGrab のアプリで配車してロッテマートへ。
Grabの便利さは東南アジアの同僚から食い気味に聞かされていたが、驚くほど簡単に配車ができてしまう。あらかじめルートと料金が決まるのでぼったくられる心配もなく、海外の初めての場所へストレスなく移動できるのは感動的な体験。まさにモビリティ革命だ。
ハノイのロッテマートはトゥーレ公園近く、65階建ての超高層ビル「ロッテセンター・ハノイ」の地下にある。ハノイ市内のスーパーでは屈指の大型店舗で、生鮮食料品から惣菜、家庭用品、家電やお土産まで幅広く取り扱う。飲料コーナーの品揃えもすごく、炭酸飲料だけで1棚まるごと埋まるほど。
ここでも清涼飲料の主役はやはりCoca-Colaで、PEPSIやエナジードリンクよりも良い位置と面積を占めている。価格はコンビニより安いくCoca-Colaの320ml缶が特売価格VND8400(約50円),LightがVND9500(57円), 繊維入りのCoca-Cola PlusがVDN11500(70円)だった。Coca-Cola Plusは日本のデザインを踏襲しながら中央のトクホマークが日本列島のマークになっている。ここではJapanブランドがまだ生きているようだ。
その隣はペプシのコーナーにはミニ缶から大型PETまで様々なパッケージサイズの商品が並ぶ。コンビニより一回り大きいPEPSI 350ml缶がVDN 9000。缶の裏面にはSuntoryのロゴがあり、日本以外のアジア地域でも連携が進んでいることが伺える。日本の自販機で見かける500mlペプシ缶も輸入販売されていて、こちらはVND 49000(約300円)とかなり高価。誰か買うんだろうか・・
珍しいところではタイのコーラ AJE BIG COLAの3.1リットル巨大PETの姿もあった。VND 31800(191円)と、コカ・コーラの大型PETと比べるとやや割高感がある。ちょっと高めの海外のコーラにも一定の需要があるのだろう。一方でベトナムローカルのコーラは見つけることができなかった。残念。
華麗なる転身
そのお隣のエナジードリンクのコーナーを覗いてみて、アッと声が出た。(本当に出た)
Thums UP! Thum UPじゃないか! しかも・・・エナジードリンク?
Thums Upはかつてインドで圧倒的なシェアを誇った伝説的ローカルコーラで、Coca-Colaに買収された現在もインドで高い人気を誇る。一時期はコカ・コーラに「干されて」いた時期もあったが、最近は記念缶やキャンペーンなどを積極的なプロモーションでインドでの存在感を増している。そのThums Upがベトナムの地でエナジードリンクに転身しているではないか。
インド市場の再参入の際にこの競合を買収したコカ・コーラは、20年以上立った今Thums Upブランドの新たな活用を検討しているのだろう。このままベトナムのエナジードリンク市場が伸びれば、ベトナムでThums UpがCoca-Colaと肩を並べるなんてことも起きるのかもしれない。
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