Virgin Cola（イギリス）

Virgin Enterpriseの会長Richard Branson氏はベンチャー企業からレコード会社設立・航空業界参入を経てVirginを巨大企業に育て上げた。その上プライベートでは気球の冒険家として活躍するなど、チャレンジ精神の塊のような人物として知られる。

その彼がコカ・コーラとペプシの寡占市場に「挑戦」したのが1994年。清涼飲料業界参入の先兵となったが自社の名を冠したこの「Virgin Cola」である。コーラの開発・製造は北米のPB飲料メーカー・Cott Beverageが担当している。

94年のイギリスでの販売を皮切りにフランス・ベルギー・南アフリカへと展開。98年にはアメリカに上陸し二大勢力に戦いを挑んだが、結局牙城を崩すことなく撤退した。現在は世界15カ国で販売されるに留まるが、その中にはアフガニスタンやイラク・コソボといったチャレンジングな市場が入っているのが興味深い。

甘味料に砂糖だけを使用した贅沢なコーラで、味は素朴ながらも深みがある。酸味とのバランスも良く、全体的にうまくまとまったコーラであった。日本のVirgin Colaより柔らかいが、これは甘味料の違いのせいだと思われる。ちなみに日本の物にはコーンシロップが使用されている。