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中本晋輔  

コカ・コーラとペプシの新製品投入で、俄かに注目されはじめたコーヒーコーラ。現在はヨーロッパ中心の戦いだが、ペプシが東南アジアで発売し、またコカ・コーラが米国でサンプリングを行うなどグローバル化の様相を呈している。

今回は両社のコーヒーコーラ、Coca-Cola BlaK(フランス)とPEPSI Cappuccino(トルコ)の対決である(註)

Coca-Cola BlaKはコカ・コーラ社初のコーヒーコーラとしてフランスで2006年1月より発売された。シズル感のあるダークブラウンをベースに、金色でコーヒー豆を連想させるシンボルとロゴが入ったデザイン。シンプルながら訴求力は高い。

20Kcal/100mlと一般のコーラに比べ甘さが抑えられており、炭酸も弱め。フレーバーに派手さはないが、コーヒーの香りが豊かで深みがある。コーヒーとコーラが調和して、お互いの良いところを引き出した新しいタイプの炭酸飲料といったイメージだ。

 


 

ペプシはライバルに先んじて欧州や東南アジアでコーヒーフレーバーのペプシを展開した。PEPSI Tarik(マレーシア)やPEPSI Latte(タイ)、PEPSI Cappouccino(トルコ他)など地域によって名称が異なるが、グラフィックやフレーバーはよく似ている。

PEPSI Cappouccinoの主役はあくまでコーラ(ペプシ)で、甘くて炭酸も強め。コーヒーはアクセント的な存在で、Twistにおけるレモンのような感じで使われている。コーヒーのほかにバニラ系フレーバーが共存しており、どこか喫茶店のアイスコーヒーを連想させた。

 


それぞれに特徴のある両コーラではあるが、今回はコカ・コーラに軍配を上げたい。コーヒーコーラは数あれど、ここまでコーヒーとの調和に成功したコーラは過去になかったからだ。コーヒーを生かすために甘さと炭酸を押さえ、大人のコーラを作り上げた同社の英断を評価したい。

(註)フランスのペプシは「PEPSI MAX Cappucino」を発売しているが、今回はレギュラー(非人工甘味料)のコーヒーコーラ対決の趣旨であえてトルコのものを選んだ。

 


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