特別寄稿「African Bargain」

山戸 清孝

アフリカ大陸南部。ジンバブエにある、ビクトリア・フォールズ国際空港。午前9時。
コーラを求めに売店を訪れた。待つこと1時間。ようやく、店に明かりが灯った。

"One Cola, please."

「冷えていない」との回答。
閉店中でも冷蔵庫の電源を入れ、常に冷たいコーラを飲んできた日本市民として、少なからずのショックを受ける。
が、日本に持ち帰るだけが目的であることを思えば、かえって好都合である。これで、荷物が濡れずにすむ。

"How much?"
"2 Dollar"

.... 2 Dollar? 本日付のレート換算で、220円である。冗談か?!
ひょっとしてジンバブエドルのことであろうか?
ありえない。2ジンバブエドルなら、日本円にして2円程度の価値である。

"No discount at all?"

一応、聞いてみた。
生まれて初めて、コーラを買うのに値切る体験をした。
が、15分の粘り強い交渉にかかわらず、値段はびた一文まからなかった。

ジンバブエで買った、ぬるいコーラの値段。2USD。
コーラを値切るために費やした1時間15分。Priceless。

山戸清孝氏: マイレージ旅人。いつもお世話になります。

 参考:データベース Coca-Cola(ジンバブエ)


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