コーラ白書
TOP四季報データベース缶コレ資料館殿堂検索ヘルプ
English
特別企画「コカ・コーラW杯ピンズ」

中本 晋輔

一次リーグ突破一気の快挙で一気にヒートアップした2002FIFAワールドカップ。この世界最大のスポーツイベントはコカ・コーラにとって格好のプロモーションの場となる。記念缶やダブルネームアイテム・オリジナルフィギュアなど様々なキャンペーンが展開され、コークファンにとっては嬉しい限りだ。

中でも本大会でコカ・コーラが注力しているのがオリジナルピンズ。今回は開催国ということもあって様々なピンズがリリースされており、中には場所・期間限定のプレミアアイテムまで存在する。今回は今が旬のアイテム「コカ・コーラW杯ピンズ」を特集する。


何故ピンズ?

ピンズというのはバッジの一種で、ピンのついた本体とクラッチと呼ばれる留め金からなるものを指す。コカ・コーラが1988年のオリンピックで直営専門店を開設したことから同社のプロモーションアイテムとして認知され、現在ではコレクションアイテムとして高い人気を誇る。

オリンピックやW杯ともなると世界中でピンズが発売されるが、もっとも熱いのはやはり開催国。開催国では様々なキャンペーンが展開されるのはもちろん、コカ・コーラ直営のピンズ専門店なども開設され、他の国とは比べものにならないほどの種類が発売されるからだ。つまりW杯のピンズを集めるのなら、日本に住んでいることは非常に大きなアドバンテージなのである。

直販モノとおまけ

東京に住むものは幸せである。なぜならピンズアリーナがあるからだ、 といった人がいたかどうかは知らないが、オフィシャルピンズが入手するならコカ・コーラ直営のピンズ専門店「PINS ARENA」。ここでは期間内常時250種類を超すピンズが販売されている、まさにピンズコレクターの聖地である。大会期間中は3カ所に常設されているが、東京駅など全て東京にある。

では地方では手に入らないかというと、全く不可能というわけではない。というのもコカ・コーラは東京以外でも期間限定の「仮設ピンズアリーナ」を開設するからだ。これはほとんど事前のアナウンスがないため「ゲリラアリーナ」と恐れられている存在で、発見するには地道な捜索と運が必要となる。ちなみに大阪では梅田のエスト横で一度開催された。

これらの直販ピンズの他にも、特定コンビニやファーストフード、ボトラーとコーポレートしたものもある。こちらは主に販促用の「おまけ」として配布されることが多く、ものによっては直販モノとおなじぐらいコンプリートが難しかったりする。ただクラッチがプラスチック製など作りがやや安っぽく、オークションなどでも直販に比べ安い値段で取引されることが多いようだ。

デイピンズの恐怖

98年のフランス大会でピンズファンを震撼させるピンズが登場した。これは開催16日前から毎日「○日前」というピンズがカウントダウン的に販売、全て集めるとコカ・コーラのボトルの形になる「デイピンズ」と呼ばれるものである。これの恐ろしいところは各ピンズが1日限定販売ということと、一つでも欠けると価値が激減するということだ。このためアリーナには毎日長い行列ができたという。

このスタイルを踏襲したものが本大会でもいくつかリリースされている。例えばローソンの「歴代開催国パズルピン」やボトラーの販促用「カウントダウンピンズ」などで、ピンズコレクターの間で話題になった。この「一つでも欠けていると落ち着かない」コレクターの心理をうまく突いたタイプのピンズは今後増えていくことだろう。


以下では代表的なピンズを紹介する。

 

マクドナルド・ナショナルフラッグピンズコレクション

マクドとコカ・コーラのダブルネームピンズ。幅が広いため留め具が左右2カ所に付いている。ナショナリズムをかき立てる国旗デザインだが、参加32カ国に対して全10種類とやや中途半端。

そのうち一次リーグを突破したのがたった4カ国しかないというのが、本大会の波乱ぶりを示しているようで面白い。

 

コカ・コーラスペシャルBOX・スペシャルピンズセット

ローソンで期間限定発売されたオリジナル商品。コカ・コーラ350ml缶6本とピンズ8個のセットで、10000個の限定生産品。

1つのピンズが一次リーグのグループA-Hに対応していて、参加国の国旗が入っている[拡大図]。

2600円という価格にはじめは「高いなぁ」とおもったが、ピンズの出来を見て納得。

 

歴代開催国パズルピンズ

開催1ヶ月くらい前からローソン限定のオンパックとして配布されたパズルタイプのピンズ。「デイピンズ」の簡易版と言えるもので、全パーツを組み合わせると4本のコンツールボトルになる[拡大図]。

第一回から前回のフランス大会までの16種類に加え「スペシャルピンズ」という日韓共催をモチーフにしたものがあり、全部で17種類のラインナップ。数は多いが同時発売のためカウントダウンタイプに比べ集めるのは簡単だ。

 

コカ・コーラ・オリジナルピンズ

コカ・コーラの「かならずもらえる」キャンペーンの賞品で、シール100枚でもらえる。トロフィーと国旗をかたどったピンのセットで、ディスプレイ用の箱に入っている。

同キャンペーンの中では最小ポイントで応募できるとあって人気が高かった。ただちょっと安っぽい印象をうけた。(サッカーボールのロゴもマクドのピンズ(上記#1)に使われてるのと同じやし)。

 

コカ・コーラ・オフィシャルピンズ #46

直営店で扱われるピンズはデザイン的に優れたものが多い。なかでもこの#46は中央のWカップに立体パーツが用いられ、非常に見栄えのするデザインになっている。

バックが銀のバージョンもあるが、この「ジャパンブルー」のもののほうが人気は高いそうだ(店員さん談)。値段は1200円と少々高め。


コカ・コーラ・オフィシャルピンズ #70 & #90(大阪モデル)

コカ・コーラが提供する250種のピンズの約1/3は開催都市をテーマにしたものだ。札幌・横浜など国内の開催10都市についてそれぞれ8種類のピンズが用意されており、現地かピンズアリーナで購入できる。

左は大阪仕様のもので、梅田のゲリラアリーナで購入した。特に#70(左)は開催都道府県をかたどったユニークなもの。改めてみると大阪府は変な形をしている。

梅田のアリーナには「大阪限定セット」なるものもあった

 

開催都市ピンズ(大阪モデル)

なかにはコカ・コーラのピンズリストに載っていない開催都市ピンズもある。これらはパブリックビューイングの会場で配布されたり現地のアリーナで販売されたりすることが多いようだ。このタイプは各地の名所やシンボルがをつかったデザインで、大阪バージョンでは通天閣・百舌・イチョウが使われている。

この他キャンプ地でもそれを記念するピンバッジが配布されている。兵庫県津名町(イングランド)のものは人気が高いそうだ。

 

オフィシャルデイピンズ

ピンズアリーナで発売されたオフィシャルのデイピンズ。ただしカウントダウン形式で発売されのではなく、はじめからセットで販売されていた。ピンの出来がすばらしく非常に完成度が高いが、価格もかなり高い(5万くらい)。ここまでくると作品の域に入る。

 

カウントダウンピンズ

コカ・コーラの一部ボトラーが販促用に配布したピンバッジ。量販店や駄菓子屋などでキャンペーンに用いられた。300日前から250・200・150・100・50・25・10・5・0(キックオフ)の全十種類で、全部そろえるとコンツールボトルになる。ちゃんと対応する時期(300日前なら昨年の9月など)にしかリリースされない本格的なカウントダウンピンである[拡大]。

またこのピンズを飾るためのディスプレイもちゃんと用意されている。ボトラーから直接ケースを購入するともらえたもので、木製の額と300日・250日ピンのセット。金属製のプレートやガラスのウィンドウを使ったかなり高級な仕様で、すぐに完売したらしい。

写真でも分かるとおり、200日のピンズだけ入手できなかった。しょんぼり。

 

会場限定ゲームピン

数ある限定ピンズの中でもひときは入手が難しいのがこの「ゲームピン」といわれるシリーズである。というのもこの試合の対戦国の国旗が入ったピンは、試合の当日のみ発売されるからだ。発売場所も試合のあるスタジアム内と一部のピンズアリーナのみというプレミア必至のアイテムだ。

立体感があり、出来はなかなかのも[拡大]。価格は単体としては最高の1500円。

人気の高い試合のものほど人気があり、歴史的勝利となった日本対ロシアのものはオークションで一時6000円以上に高騰した。


限定モノが多くてかなり奥が深いピンズの世界。この他にもW杯にちなんだ面白いものがたくさんリリースされている。W杯の思い出にピンズを集めてみるのも悪くないかもしれない。