コーラ津々浦々 摂津&篠山 炭酸源泉探訪の旅

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源泉クエスト


・・・これは源泉じゃない

碑文には,平野の源泉は現在も湧出が続いているとも記されている。その源泉を探して,記念館の周辺を探索することにした。

サンシャインの入り口から北へ100m程の場所から塩川を覗き込むと,川沿いの雑木林の奥に何か建物が見える。記念館に展示されていた工場の地図などから考えて,どうもその建物が平野の源泉らしい。

ただ困ったことに,その建物に通じる道が無い。国道からそこまでは高さ5〜6メートルの急斜面。川向こうにサンシャインの店舗が見えるが,橋が架けられている様子も無い。時計を見ると11時前,あと30分程で移動しなければならない(理由は後述)。

その時,なかはしの脳内で何かが弾けた。

ゴールは目前だ。いてまえ。

中本を見張りに残し,カメラだけを持って斜面を降りてゆく。相当な急斜面でも,木や草が生えていたらなんとか上り下りできるものだ。10mほども薮を分けて進むと,源泉の建物が姿を現した。

それは無残な姿だった。阪神大震災の影響で水質が変化したか,湧出自体が止まってしまい,以降管理されていないようだ。対岸の記念館とを繋ぐ橋は撤去され,基礎だけが残されていた。だが同時に,時の流れを正面から受け止めたものだけが持つ真摯な美しさも,そこにはあった。


道路からの斜面,というか崖


建屋が見えてくる


当時の遺構が多く残っている


湧出した炭酸水を川向こうの工場に送水していたと思われる配管


建屋は朽ち果てようとしていた


窓から内部を覗く。水が流れる気配がない。


震災後,水が飲めなくなったと書いてある


たぶん,この蛇口から源泉の水を飲むことができたのだろう


確証はないが,サンシャインの建物は往時の工場をそのまま転用したものと思われる。

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