Topics! 2002/05/15
ライバルの新製品発売を一週間後に控えた5月7日、PepsiCoはPEPSIのラインナップに「PEPSI Blue」を加えることを発表した。この新製品は8月初旬からアメリカで店頭に並ぶ。
このPEPSI Blueはベリー(野イチゴ)味のペプシで、PepsiCo曰く「10代を対象とした市場調査の過程で誕生した」コーラだ。既存の製品に香りをつけるというのは2000年に発売されたチェリー味のマウンテンデュー「Mountain Dew Code Red」と同じ手法。このCode Redの大ブレイクを受けて、PepsiCoは今度はフラッグシップであるPEPSIのさらなる飛躍を目指す。
このコーラの最大の特徴はコーラ自体が青いことだ。中身の色を強調するため、製品には透明なラベルのPETボトルを使用するという。これまで青色のソーダはJoltの「Electric Blue」やVirgin の「Blue Soda」などが発売されているが、青いコーラは(恐らく)世界初。Crystal PEPSI で透明なコーラを作り上げた同社にとって黒以外のコーラはを作るのはお手の物なのかもしれない。
これまでのペプシのベリー味に対する挑戦は決して成功しているとは言い難い。91年に米国でテスト販売された「PEPSI Raging Razzberry」や日本で話題を呼んだ「PEPSI Raspberry Cola」をはじめ、オーストラリアや欧州でも同種のコーラを発売してきたが、すべて短期間で製造中止になっている。PEPSI Blueがこのジンクスを打ち破れるかどうか、注目が集まる。
「Vanilla Coke」と「PEPSI Blue」という新製品の登場でフレイバーコーラ対決の様相を呈してきた米コーラ市場。軍配はどちらに上がるのか、今後の展開から目が離せない。
(なかもと)
【2007/5/3更新】関連情報のリンクを更新。