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![]() 中本 晋輔 98年にPEPSIのデザインが統一されてひとつ残念なのは、アメリカでハイレベルなデザイン缶が発売されなくなってしまったことだ。昨年のワールドシリーズの記念缶もなかなか趣向が凝らされているが、それはあくまで統一デザインの枠内でのこと。80年代後半から90年代にかけて発売されたものに比べればどうしても見劣りしてしまう。逆にいえばそれほど当時のものはレベルが高かったのだ。 そんな中でも最も有名なのが1990年に発売された"Cool Cans"と呼ばれるシリーズだ。これはPEPSIが夏のみ限定発売したもので、そのキャッチーな外観から現在でも高い人気を誇っている。今回は米PEPSIの生んだデザイン缶の最高峰"Cool Cans"にスポットを当ててみたい。 90年夏に発売された"Cool Cans"は全部で4種類。デザインは当時のロゴマークを一部に取り入れたポップアートで、それぞれ「サーファー」「チーク」「パーティ」「ネオン」をモチーフにしている。写真を見ていただきたいのだが、特筆すべきはその挑戦的なレイアウトだ。裏面の説明を除いて余分な文字は一切入っておらず、"PEPSI"ロゴが大胆に訴求されている。 この中でも「ネオン」はコレクターの間では「SEX缶」と呼ばれ、特に人気が高い。この理由は缶1つだけではいくら眺めても分からない。しかしネオン缶を2つ重ねると・・・・そう、側面の模様が「SEX」となるのである。 「そんなアホな」と思わずつっ込んでしまいそうだが、これはコレクターの間ではかなり有名な話。当時PEPSIでは若い世代の取り込みが至上命令で、その一環として「デザインにセクシャルなイメージをサブリミナル的に入れる」手法が真剣に検討されていたらしいのだ(註1)。PEPSIは公式にはこれを認めてはいないが、この翌年に発表された新しいロゴが意図的に「男性的」であったという噂もあり、憶測は尽きない。 またこれらの缶にはキャッシュバックのチャンスが付いている。これは缶の底に当たりがあると最大で$20,000 (200万円以上!)がもらえるという超太っ腹な企画だった[写真]。ただ「缶の底」というのは想像する以上に見にくいもので、きっと当時の人は困ったことだろう。 これら"Cool Cans"の名に恥じない挑戦的なデザインは、PEPSIのスピリットそのものといっても過言ではないだろう。これらの缶発売されてが発売されて今年で11年、米PEPSIにはさらなる型破りなデザイン缶を期待したいものだ。 |
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